小松浩子展

2019/9/10~10/10
IG Photo Gallery 企画展

「生体価格保証」



 昨年、第43回木村伊兵衛写真賞を受賞した小松は、これまで写真、映像を使ったインスタレーション作品を発表してきました。
 その特徴の一つは、銀塩モノクロ写真によって展覧会場を埋め尽くす圧倒的な展示にあります。壁と床をバライタプリントが埋め尽くし、ロール印画紙がのたうつように視野をさえぎる。ラップにくるまれた写真と、過去の展覧会映像が映し出されたブラウン管のテレビ。小松が構成する展示は、銀塩バライタプリントに独特の現像液や停止・定着液の匂いとあいまって、「見る」ことのみならず、写真の奥底へと入り込んでいくような、独特の体験を鑑賞者に与えるものです。
 今回の展示で、小松は新たな試みを行います。これまでの展示とは異なり、映像のプロジェクションを中心に写真を配置するインスタレーションとなります。それがどのようなものなのか、ここで明かすことはできません。ステートメントについてもプレスリリース、Webでの公開はせず、展示の一部として会場でのみお読みいただきます。
 小松にとって個展は今年2月のHiju Gallery(大阪)以来のものとなります。その後、今回の展示までに、ニューヨークでの長期滞在とプリンストン大学でのワークショップを経験し、7月には実験映画の拠点であるイメージ・フォーラム・シネマテークで映像作品の上映も行いました。そうした体験が作品にどのように反映されるのか、私たちギャラリーも期待を込めて展示を心待ちにしています。
 なお、この展示と同時期に埼玉県立近代美術館の企画展「DECODE/出来事と記録-ポスト工業化社会の美術」(9月14日~11月4日)に小松の作品が展示されます。そちらも合わせてぜひご覧下さい。

 最終日の10月10日(木)には、作品撤去後のギャラリーで、小松浩子とタカザワケンジ(写真評論家、IG Photo Galleryディレクター)によるトークショー(入場無料)が行われます。展示について、写真について、作家活動についてお話しをうかがいたいと思います。
タカザワケンジ(写真評論家・IG Photo Galleryディレクター)

■作家プロフィール
 小松浩子(こまつ・ひろこ)

1969年神奈川県生まれ。2009年の初個展以降、国内外で個展、グループ展多数。2010~2011年、自主ギャラリー・ブロイラースペースを主催、毎月個展を開催。2015年、ドイツのフォトフェスティバル「The 6th Fotofestival」で発表された作品が、イタリアのMAST財団に収蔵される。2017年、DIC川村記念美術館の光田ゆり氏のキュレーションで行われた『鏡と穴-彫刻と写真の界面 vol.4 小松浩子』の展示作品「人格的自律処理」と、イタリアのMAST財団の「THE POWER OF IMAGES」の展示作品「The Wall from 生体衛生保全」で第43回木村伊兵衛写真賞を受賞。2019年4月から7月までニューヨークに滞在。プリンストン大学で金村修とともにワークショップを行う。帰国後、イメージ・フォーラム・シネマテークにて映像作品「生体衛生保全」「人格的自律処理」を上映。埼玉県立近代美術館の企画展「DECODE/出来事と記録-ポスト工業化社会の美術」(9月14日~11月4日)に参加。

■会期

2019年9月10日(火)~10月10日(木)
時間:12:00~20:00
*最終日は17:00まで。
休廊:日曜日・月曜日・木曜日
*10月7日(月),10月10日(木)は開廊

■トークセッション

2019年10月10日(木)19:00~20:00
 小松浩子×タカザワケンジ(写真評論家、IG Photo Galleryディレクター)
 予約不要、入場無料
 先着約25名。立ち見になる場合もありますので、ご了承ください。